屋上防水 最長で20年保証 長谷工リフォーム 都内の物件に初採用 対応可能な「非歩行部位」に

投稿日:2018年08月12日 作成者:福井英樹 (2715 ヒット)

 長谷工リフォームは8月2日、東京都足立区の「西新井スカイハイツ」(築39年、131戸)で、最長20年の長期保証を付けた屋上防水工事の記者説明会を開いた。体積収縮が小さい塩ビシートを使用し、長期保証を実現したという。同マンションは20年保証を採用した第1号物件。
 同社によれば、20年保証防水に導入したのは住べシート防水が開発した「DNシートNSJ1.7mm」。液体可塑剤に加え特殊樹脂系軟化剤を配合しているため、シートの柔軟性が保たれ、長期の耐久性を実現できる。工事ではシート同士を溶着材で溶かして接合し、立ち上がりから笠木まで防水層を一体化させるため、防水層によって保証期間や品質に差異がないのもメリットだ。
 保証期間中は10年目に一度シーリング材などのチェックを行うだけ。保護塗装は不要で、ランニングコストを削減できる。
 長谷工リフォームは以前から、15年保証の防水工事を推進してきたが、昨年から20年保証を提案。現在、神奈川県横浜市内のマンションでも20年保証防水を施工中だという。
 長谷工コーポレーションが設計または施工し、長谷工コミュニティが管理する物件のうち、対応可能と判断した場合の「非歩行仕様部位」に導入する。

以上、マンション管理新聞第1079号より抜粋。

大規模修繕工事の際の施工会社の選定基準は、以下のようなチェックポイントが考えられます。

 ①工事実績:安心感
 ②技術力:品質の確保
 ③売上高・経営審査評点:倒産のリスク
 ④提案力:安くてよい修繕が実現可能か
 ⑤きめの細かい対応ができるか
 ⑥妥当な金額:コストパフォーマンス
 ⑦管理組合とのコミュニケーション能力:要望、期待に細かい配慮ができるか
 ⑧アフターサービス:長期保証等、長期間にわたって、建物を守ってくれるか

但し、①の工事実績や③の経営審査評点に関しては、工事実績のある固定化されたメンバーによるいわゆる「ギルド」を形成し、談合の温床となる恐れがあり、優秀な、クオリティの高い業者の新規参入を阻害するおそれもあり、過度の実績主義は避けなければなりません。
 大規模修繕工事の業者選定の際、関係者全員が倫理観をもっていれば、いま巷でにぎわせている異常なキックバックフィー、談合等の不適切コンサル等の問題は起こらないと思われますが、上記チェックポイント②技術力④提案力⑥コストパフォーマンス⑧アフターサービスに関して、前掲の野村不動産の記事やこの長谷工リフォームの技術革新による技術力による他社との差別化は業界にとっては明るいニュースとはなり得ます。


福井英樹マンション管理士総合事務所

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