標準管理規約第21条 敷地および共用部分の管理 福井英樹マンション管理士

投稿日:2015年10月18日 作成者:福井英樹 (1711 ヒット)

 大規模修繕等で、各区分所有者が行うべきバルコニーに置いてある私物の移動日時の期限、これを実行しなかったために当該個所の工事が不能または費用が増加した場合は当該区分所有者(包括承継人、特定承継人)の負担と責任でこれを行うべきこと、また、工事不能または工事遅延により当該個所から水漏れ等の事故があった場合はその専用使用権を有するものが賠償すべきことをあらかじめ決議しておくか規約で明示しておく等の対応が不可欠です。

具体的には、下記のように規約を改正しておくべきです。

標準管理規約でいえば、第21条第二項で、専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、管理組合がこれを行うことができる。

それに第三項を追加して、前項の専用使用権を有する者が当該管理を阻害した時は、悪意善意にかかわらず、当該専用使用者がその責任と負担において行わなければならない。(東京高裁平成24年3月28日判決)
 
 高齢化に伴い、外部居住区分所有者の中で、連絡のつかない成年被後見人等がこれからもますます増加していくものと推測されます。
 
 大規模修繕工事が完了し、当該部分だけが施工できず、そこだけがみすぼらしく、あるいは防水機能が低下している場合に当該区分所有者相続人や承継人等から賠償責任を請求される場合が推測できます。

 理事会はその点を十分意識しておく必要があります。


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