都の助成制度利用 導入費の4分の3賄う 電気代削減へ 太陽光発電 「パルプラザ小松川」団地管理組合法人

投稿日:2021年05月01日 作成者:福井英樹 (238 ヒット)

東京都江戸川区の「パルプラザ小松川」(築28年、76戸+店舗22)団地管理組合法人は昨年、2回目の大規模修繕工事(屋根の補修工事を行った後、架台等を設置した。屋根の補修は今回初めて実施したそうだ。大規模修繕ではLED照明への変更等も行っており工事費は税込み総額で2億5500万円に達したが、借り入れはなし。施工は繕(本社東京)、設計・監理はイシイ アソシエイツ(同))に合わせて太陽光発電システムを導入した。電気料金の削減が主な狙いだ。システムの導入コストを考えると経費削減には結び付かない気がするが、管理組合は都の助成金制度を利用し、導入コストの大幅な軽減を実現した。大規模修繕では、同じ電気設備となる照明をLEDに変更するなど、多方面から経費削減に取り組んでいる。

同団地は3棟構成。このうち住戸がある中層棟・高層棟の屋根に太陽電池モジュールを設置した。出力は高層棟16.8キロワット、中高層棟23.52キロワット。棟単位でシステムを独立させる設計で、工事前のシミュレーションでは共用部の電気料金が約3割強節減できる見通しが示されていた。

太陽光発電システムの導入は当時管理組合理事長で現在は理事を務める三橋孝一さんの提案がきっかけだ。

「東京都が助成制度を設けていることを新聞で知って興味を持ち、理事会に提案しました」と三橋さん。

三橋さんが目を付けたのは都の「充電設備導入促進事業」(別項参照 下記に記す)だ。

助成金額の上限は1000万円。それなりの額だが、工事の設計・監理コンサルを務めたイシイ アソシエイツ(本社東京)の金子裕さんは同団地の「形状」に着目し、倍の2000万円の助成金を受けられる可能性があると考えた。

「同一敷地内の建物2棟に二つ設備を設置するケースに助成する事例が今までなかった」(金子さん)からだ。中層棟と高層棟で住所が異なる、建築確認申請上2棟になっている、といった点も判断材料になり、金子さんは都側と協議。最終的に中層・高層棟設置分にそれそれ1000万円ずつ、計2000万円の助成金を得られた。

設備の導入費用は総額で税込み約2606万円。このうちの4分の3以上、実に76.7%を助成金で賄える結果になった。

現在理事長を務める清水雄一さんは「機器の交換費などランニングコストも考慮しましたが、これなら十分メリットが見込めると判断し導入を決めました」と話す。

システムの維持管理等については太陽電池モジュールの製造メーカーによる有償の保守サービスがあったそうだが利用は見送った。

金子さんは「システムを設置して10年ほど経過した物件にヒアリングを行ったところ、特にメリットがない、との結論に達し、維持管理は当面行わないことにしました」と説明する。

昨年6月末の工事完了から9カ月が経過しているが、昨年7月から今年2月分までの電気料金は対前年比で3割程度。8カ月の削減額は100万円以上に上っている。

三橋さんは「LED照明による電気料金の削減もあるので、全てが太陽光によるものではないですよ」と話すが、このペースで行くと4,5年で太陽光発電の導入経費は回収できる見通しだ。

今後は電気契約を見直した場合、どの程度費用を削減できるか検討するそうだ。

 

別項

充電設備導入促進事業・・・電気自動車等の充電設備設置費用を助成するほか、充電設備と同時に太陽光発電システム・蓄電池を設置する場合、充電設備設置費に加え同システムの機器導入・導入工事費も助成する。

FIT法(電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法)に基づく認定を受けない、など余剰電力を売買しないことが要件で、発電した電気は充電設備を含む共用部で使用する決まりだ。

助成金額の上限は1000万円。助成率は対象経費の10分の10。

設備費が1000万円以内なら全額を助成金で賄える。消費税・地方消費税は助成対象外。

 

以上、マンション管理新聞第1169号より。

 


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