調査・診断にドローン導入へ 3月から試行 見積もり正確性を向上 東急コミュニティー

投稿日:2020年03月22日 作成者:福井英樹 (1649 ヒット)

東急コミュニティーは3月11日、大規模修繕工事の建物劣化診断におけるドローン導入に向けた試行を、3月から東京・神奈川のマンションや施設で開始した、と発表した。ドローン搭載の赤外線サーモグラフィーで外壁や屋上の不具合を発見し、工事計画や見積もりの正確性を向上させる。

赤外線サーモグラフィーで調査箇所の温度差を画像データの色に変換し見分ける。健全部は青、タイルの浮きや漏水など劣化部は赤といった具合。従来の目視や打診棒より正確な診断ツールとして活用する。

可視カメラも併用し確認困難な部分がある建物や超高層マンションでの利用を進める。本格導入の時期は「検討中」としている。

以上、マンション管理新聞第1132号より。

マンションの外壁調査において、ドローンを活用することで、従来のロープアクセスによる打診やゴンドラ調査、足場を組んでの調査に比べて約3分の1の費用で調査が可能で、調査期間も約4分の1になる場合もあります。

赤外線調査においてもドローンを活用することで、最適な高さ、角度、温度差での調査が可能になるため、従来の赤外線設置方法と比較しても精度が向上します。また、打診調査では見落とす可能性がある箇所も専用ソフトで解析するため、浮き等の見落としも大幅に減らすことができ、かつ、エビデンスとしても残すことができます。

また、特定建築物の定期報告制度におけるドローン導入についても、全面打診による調査には仮設足場等の設置が必要になるため、建築物の所有者にとって費用負担が大きくなり、全面打診に代わり赤外線装置を用いた調査が行われていますが、建物の高層階での調査が困難な上、適切な調査方法が徹底されていないことなどの問題もあります。

そこで、足場やゴンドラを用いずに超高層マンション等の調査が可能です。また、低コスト、短期間で調査を実現することが出来ます。また、赤外線調査においても、最適な高さ、角度で調査可能なため、従来の赤外線設置法と比較しても精度が向上します。

外壁の形状やタイルの種類、周辺の環境などが物件に全く異なるため、円滑な調査を実施するためにはパイロット経験が特に重要となります。

操縦技術だけでなく、赤外線調査に対する知識やその場での緊急対応も必要である為、ドローン調査の専門業者に依頼し調査を行うことが推奨されます。

調査費用の目安は

30階建て タワーマンション500戸の場合

ドローン調査費用:150万円~200万円

調査日数:2日(悪天候等による予備日1日を設ける)※調査時間については操縦者のスキル、建物の形状によって変更の可能性あり

以上、「積算資料マンション修繕編 2019/2020」スカイエステート株式会社の記事より。


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