民泊ならびに反社会的勢力対応型の管理規約に改正するには?

投稿日:2016年06月05日 作成者:福井英樹 (861 ヒット)

2016年4月28日(木)日管連加盟 一般社団法人大阪府マンション管理士会の有志メンバーによる「標準管理規約研究会」に参画してきました。

いま巷を賑わせている「国家戦略特区」として規制緩和されつつある、いわゆる民泊問題。管理組合側として、拒否する場合の「民泊」対応型の管理規約改正について、また、あわせて、暴力団等の反社会的勢力対応型管理規約改正について議論をかわしました。

小職が当日提案した当該対応型管理規約を以下に披露させていただきます。ただし、複合用途単棟型。

もっとも、管理規約は各管理組合の自主規範であり、管理規約自体がそもそも建物の管理・使用に関するルールを定めるものであり、財産の処分行為である「譲渡禁止」等をルール化しても、無効になる場合が多く、法的拘束力がないのはご存じの通りです。

ただし、いざ、訴訟問題に発展した際には、威力を発揮する場合があります。

規約を改正し、明記しておくことにより、裁判官の信証に少なからぬ影響をもたらし、管理組合側に有利に働くことは十分に推測されます。

以下、改正案。あくまでも過去の数々の知見を整理し、寄せ集めた私案であり、試案です。参考にしていただければ、幸甚です。

(専有部分の用途)
第12条 区分所有者は、その専有住戸部分を住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。

2 区分所有者は他の区分所有者等に迷惑となるような営業形態、営業行為、風俗営業等を行ってはならない。

3 前項にかかわらず、専有住戸部分を小規模な事務所兼住宅等の社会通念上、居住環境を阻害せず、苦情が生じないと判断できる程度の用途に供するものであれば、可とする。

4 区分所有者は、専有店舗部分を専ら店舗として使用するものとし、第2項を含むその他の用途に供してはならない。また、当該店舗部分を取得した者は、その部分における営業に関して、関係法規および他の関連団体等の規定に従わなければならない。なお、屋外看板標識等を掲出する際は、その形式、仕様、取り付け場所等について理事会の承認をなければならない。

5 専有住戸および専有店舗部分等の使用において、次に掲げる用途に供することは、いかなる状況においても、許されない。

消費者金融、手形割引等の金融事業所、暴力団事務所、政治結社事務所、宗教団体の事務所または施設、風俗営業、営利目的の宿泊施設(いわゆる民泊等、シェアハウス等含む)、その他良好な居住環境を阻害する用途。

6 前項に該当するか、もしくは、疑いがある合、理事長は必要な範囲において、当該区分所有者等に対し、専有部分の利用状況について、聞き取り照会等の確認ならびに調査をすることができる。また、区分所有等はその専有部分を譲渡または貸与(地上権の設定含む。以下「譲渡等」という。)する場合、次の事項を遵守しなければならない。
(1)前項の用途に供されることを知って、当該譲渡等に係わる契約をしてはならない。
(2)譲渡等に係わる契約の締結前に、当該契約の相手方に対し、前項の用途に供するものでないことを確認しなければならない。
(3)譲渡等に係わる契約において、契約の相手方は当該専有部分を前項の用途に供してはならない旨を定めなければならない。

7 前項の確認調査の結果、第1項から第6項に抵触することが合理的に判断できる場合、理事長またはその代理人は区分所有者等に目的および理由を明示した上で、調査の為に当該専有部分に立ち入ることができるものとし、区分所有者等は、これに協力しなければな
らない。

8 区分所有者は、その専有部分を譲渡する場合、その譲受人が、特に、下記団体およびその構成員であることが判明した場合、何ら催告を要せずに当該売買契約等を解除することができる旨を明記した売買契約書を取り交わさなければならない。
(1)「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」第2条第2号に定義される暴力団、その他構成員等が運営を支配する法人その他団体、もしくはこれらと取引のある法人その他の団体。
(2)「無差別大量殺人行為を行った団体の規定に関する法律」に基づき処分を受けた団体、もしくはそれらの疑いのある団体、その構成員等が運営を支配する法人その他団体、もしくはこれらと取引のある法人その他団体。
(3)「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」に定める犯罪収益等を隠匿・収受、もしくはそれらの疑いのある団体、その構成員等が運営を支配する法人その他団体、もしくはこれらと取引のある法人その他団体。

(専有部分の貸与)
第19条 区分所有者は、その専有部分を第三者に貸与する場合には、管理組合に届け出るとともに、本規約等に定める事項をその第三者に遵守させなければならない。

2 前項の場合において、区分所有者は、その貸与に係わる契約に本規約等に定める事項を遵守する旨の条項を定めるとともに、契約の相手方に本規約等に定める事項を遵守する旨の誓約書を入居前に管理組合に提出させなければならない。

3 区分所有者は貸与に係わる第三者の違反により生じた損害について全責任を負い、管理組合が請求する損害賠償及び損害排除の為の経費の負担に応じなければならない。

4 区分所有者は、その専有部分を第三者に貸与する場合、借受人が、第12条 第5項、第6項、第7項、並びに第8項に記載された団体およびその構成員等であることが判明した場合、当該賃貸借契約は解除となり、借受人は本物件を明け渡さなければならない旨を明記した賃貸借契約書を取り交わさなければならない。

5 区分所有者または貸与に係わる第三者が管理組合の共同の利益に反する行為及び規約違反を行った場合、必要な措置によって生じる費用は当該区分所有所有者等が負担するものとする。また、管理組合は当該区分所有者に対し損害賠償を求めことができる。


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